「働きながら大学の学位を取りたい」「キャリアアップのために大卒資格が欲しい」と考えている社会人の方は少なくありません。そんな方に注目してほしいのが、通学不要で学べるオンライン大学(通信制大学)です。
この記事では、社会人が学びやすいオンライン大学のおすすめをピックアップし、費用・特徴・学び方を比較しながら紹介します。大学選びで失敗しないためのチェックポイントも解説しているので、進学を検討している方はぜひ参考にしてください。

オンライン大学(通信制大学)とは?
オンライン大学とは、インターネットを活用した授業を中心に、通学せずに学士号などの学位を取得できる大学のことです。正式には「通信制大学」と呼ばれるケースが多く、文部科学省に認可された正規の大学として学位が授与されます。
通学制の大学と同じ「学士」の学位が得られるため、卒業後は大学院への進学や、大卒資格が必要な職種への応募も可能です。
オンライン大学のメリット
- 時間や場所に縛られず学べる
- 通学制と比べて学費が大幅に安い
- 仕事や育児と両立しやすい
- 入学試験がない(または書類選考のみの)大学が多い
- スマートフォンやPCで隙間時間に受講できる
ただ、通勤の待ち時間や自宅のソファで端末を手に持ったまま講義を見続けると、腕が疲れて途中で閉じてしまいがちです。角度を変えられるスタンドに置いておくと、ながら視聴が続けやすくなります。
社会人におすすめのオンライン大学を比較
ここからは、社会人が学びやすいオンライン大学を紹介します。費用や特徴を比較して、自分に合った大学を見つけてみてください。
放送大学
放送大学は1983年に設立された通信制大学で、国内で屈指の歴史と実績を持っています。
400を超える履修科目から自由に選択できるのが特徴で、教養学部として幅広い分野を横断的に学べます。入学金2万4,000円、1科目(2単位)あたりの授業料は1万2,000円で、卒業までの学費は約76万8,000円が目安です。
全国に学習センターがあり、対面授業(スクーリング)もそこで受講可能です。放送授業は何度でも繰り返し視聴でき、自分のペースで学べる環境が整っています。
東京通信大学
東京通信大学は、4年間の学費が約83万4,000円からというリーズナブルな費用が魅力です。授業は1回約15分の動画で構成されており、スマートフォンやPCを使って隙間時間に効率的に学べます。
情報マネジメント学部と人間福祉学部の2学部があり、IT系のスキルを身につけたい方には情報マネジメント学部がおすすめです。スクーリングなしで卒業できるコースもあります。
サイバー大学
サイバー大学は、ソフトバンクグループが運営する完全オンラインの通信制大学です。通学は一切不要で、すべての授業をインターネット上で受講できます。
IT総合学部ではビジネスとITの融合を学べるカリキュラムが組まれており、卒業率は75.9%と通信制大学の中では高い水準を誇ります。4年間の学費は約280万円程度で、通信制大学の中ではやや高めですが、完全オンライン化による利便性を重視する方に適しています。
ZEN大学
ZEN大学は、KADOKAWAとドワンゴが設立に関わったオンライン大学です。年間授業料は38万円で、日本財団ZEN大学奨学金を利用すれば授業料全額免除の制度もあります。
コンテンツ制作やデジタル分野に強みがあり、新しい形の大学教育として注目を集めています。
産業能率大学 通信教育課程
産業能率大学の通信教育課程は、マネジメントや経営学を中心に学べるのが特徴です。社会人が実務に活かしやすいカリキュラムが組まれており、ケーススタディを通じた実践的な学びに定評があります。
年間の学費は約23万円程度で、卒業率も通信制大学の中では比較的高めです。
経営やマネジメント系の科目は、専門用語に慣れているかどうかで最初のレポートの負担が変わります。入学前に経営学の入門書をひととおり読んでおくと、講義の前提部分でつまずきにくくなります。

オンライン大学の費用を比較
通信制大学の学費は、通学制の大学と比べて大幅に安く設定されています。以下に目安をまとめました。
- 放送大学:約76万8,000円(4年間)
- 東京通信大学:約83万4,000円〜(4年間)
- 産業能率大学:約92万円〜(4年間)
- ZEN大学:約152万円〜(4年間、年間38万円)
- サイバー大学:約280万円(4年間)
通学制の私立大学が4年間で約400〜500万円かかることを考えると、通信制大学は3分の1以下の費用で学位を取得可能です。
費用を抑えられる分、続けられるかどうかは自宅の学習環境次第になります。家族の生活音やテレビの音が気になって講義に集中しづらいという方には、ノイズキャンセリング機能のあるイヤホンが選ばれています。
オンライン大学を選ぶときのチェックポイント
1. 学びたい分野があるか
大学ごとに学部・学科が異なるため、自分が学びたい分野のカリキュラムがあるかを確認しましょう。IT系ならサイバー大学や東京通信大学、教養を幅広く学ぶなら放送大学が向いています。
2. スクーリングの有無
完全オンラインで卒業できる大学もあれば、一部スクーリング(対面授業)が必要な大学もあります。通学が難しい方は、スクーリングなしで卒業できるかどうかを事前に確認してください。
3. 卒業率
通信制大学は自己管理が求められるため、卒業率が低い大学もあります。卒業率が高い大学は、学習サポートが充実している傾向があるので、選ぶ際の参考にしてください。
4. 取得できる資格
教員免許、社会福祉士受験資格、図書館司書など、通信制大学で取得できる資格は大学によって異なります。資格取得が目的の場合は、その資格に対応しているかを必ずチェックしましょう。
5. 学費以外の費用
テキスト代、スクーリング費用、科目修了試験の受験料など、学費以外にかかる費用も確認しておくと安心です。トータルコストで比較することが大切です。

社会人がオンライン大学で学ぶコツ
学習スケジュールを固定する
仕事の後や週末など、学習時間をあらかじめ確保しておくことが継続のカギです。「毎日30分」でも習慣化すれば、着実に単位を積み上げられます。曜日ごとに学習する科目を決めておくと、生活リズムに組み込みやすくなります。
レポート提出は早めに取りかかる
通信制大学では、レポート提出が単位取得の重要なステップになります。締め切り直前に焦らないよう、テキストを読み始めたらレポートの論点を早めに整理しておくのがコツです。わからないことがあれば、大学の学習サポート窓口に相談してみましょう。
社会人になってから久しぶりにレポートを書くと、引用の作法や構成の型で手が止まりがちです。アカデミックな文章の書き方をまとめた本を1冊持っておくと、毎回の提出が少し楽になります。
まずは科目履修生として体験する
多くの通信制大学では、正式に入学する前に「科目履修生」として1〜2科目だけ受講できる制度があります。大学の雰囲気や授業のレベルを確認してから入学を決められるので、ミスマッチを防げます。
仲間やコミュニティを見つける
通信制大学は孤独になりがちですが、SNSや学習者コミュニティで同じ大学の在学生とつながることで、モチベーションを維持しやすくなります。
教育訓練給付金を活用する
厚生労働省の教育訓練給付制度の対象になっている通信制大学もあります。雇用保険に一定期間加入している方が対象で、学費の一部が給付金として支給されるため、経済的な負担をさらに軽減できます。対象講座かどうかは各大学の公式サイトや厚生労働省のサイトで確認してください。
海外のオンライン大学という選択肢
国内の通信制大学だけでなく、海外のオンライン大学で学位を取得する方法もあります。
海外オンライン大学のメリット
ハーバード大学やMIT、スタンフォード大学など、世界トップレベルの大学がオンラインプログラムを提供しています。英語力を活かしてグローバルな学位を取得したい方や、海外でのキャリアを視野に入れている方には魅力的な選択肢です。
CourseraやedXといったMOOCプラットフォームでは、オンライン学位プログラムも提供されており、日本にいながら海外大学の学位を取得できるケースもあります。
注意点
海外のオンライン大学は費用が高額になるケースもあり、また学位が日本国内でどう評価されるかは分野や企業によって異なります。まずは国内の通信制大学で学びのペースを掴んでから、海外プログラムへのステップアップを検討するのも現実的な方法です。
Q&A|オンライン大学についてよくある質問
Q. 通信制大学の学位は通学制と同じ価値がある?
はい、文部科学省に認可された通信制大学で取得した学位は、通学制と同じ「学士」です。履歴書にも「卒業」と記載でき、法律上の扱いに違いはありません。
Q. 入学試験はある?
多くの通信制大学は書類選考のみで入学できます。学力試験はないか、ごく簡単な選考のみというケースがほとんどです。
Q. 働きながらでも卒業できる?
通信制大学のカリキュラムは社会人を想定して設計されているため、働きながら卒業している方は数多くいます。ただし、自己管理が必要なので、無理のないペースで計画を立てることが大切です。卒業までの標準年数は4年ですが、最長で在籍できる期間を長く設定している大学もあります。
その自己管理でつまずかないために、履修科目と提出期限を書き出せるプランナーを使っている在学生もいます。週単位で予定と実績を並べて記録すると、進み具合のズレに早く気づけます。
Q. 教育訓練給付金は使える?
厚生労働省の教育訓練給付金制度の対象になっている通信制大学もあります。対象講座に指定されている場合、学費の一部が支給されるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

まとめ
オンライン大学(通信制大学)は、働きながら大卒資格を取得したい社会人にとって心強い選択肢です。放送大学なら約76万8,000円から、東京通信大学なら約83万4,000円からと、通学制の大学と比べて費用を大幅に抑えて学位を取得できます。
学びたい分野・スクーリングの有無・卒業率・費用を比較しながら、自分のライフスタイルに合った大学を選んでみてください。まずは科目履修生として体験受講してみるのもおすすめです。


