「勉強したいけど時間がない」。これは社会人が学び直しを始めようとしたときに、最初にぶつかる壁です。仕事が終わるとクタクタで、勉強に回す気力が残っていません。休日は家事や用事で埋まってしまいます。そんな日々が続くと、学習を始める前にあきらめてしまう方も少なくありません。
しかし、勉強時間の確保は「長い時間を作ること」ではなく、「短い時間を活用すること」がポイントです。実際に、スキマ時間を活用して資格取得やスキルアップに成功している社会人は多くいます。
この記事では、忙しい社会人が勉強時間を確保するための具体的な方法とコツを紹介します。無理なく続けられる仕組みづくりのヒントとして、ぜひ参考にしてください。

社会人の平均勉強時間は意外と少ない
総務省「社会生活基本調査」によると、社会人の1日あたりの平均学習時間は約13分とされています。この数字には「まったく勉強していない人」も含まれているため、実際に学習をしている人はもう少し多くの時間を確保していますが、社会人全体としては学びの時間が非常に少ないのが現状です。
逆に言えば、1日30分でも勉強する習慣をつけるだけで、多くの社会人より先を行けるということです。長時間の勉強にこだわる必要はなく、まずは短い時間からスタートすることが大切です。
勉強時間を確保する7つの具体的な方法
ここからは、忙しい社会人が勉強時間を確保するための具体的な方法を紹介します。
1. 朝の時間を活用する
早朝の時間は、1日のなかで最も集中力が高い時間帯のひとつです。朝30分早く起きて勉強するだけでも、1ヶ月で約15時間の学習時間を確保できます。朝は電話やメールの着信もなく、邪魔が入りにくいのもメリットです。
朝型の学習習慣をつけるコツは、前の晩に「明日の朝やること」を具体的に決めておくことです。起きてから何をするか迷う時間をなくすことで、すぐに学習モードに入れます。
とはいえ、朝型に切り替える最初のハードルは「起きられるかどうか」です。音だけでは起きづらいという方には、設定時刻に向けて明るくなるタイプの目覚まし時計を使うという方法もあります。
2. 通勤時間を学習時間に変える
電車やバスでの通勤時間は、学習に活用しやすいスキマ時間です。音声教材やポッドキャスト、動画講座のアプリを使えば、移動中でも効率的にインプットできます。
車通勤の場合でも、音声教材を流しておくことで「ながら学習」が可能です。片道30分の通勤であれば、往復1時間の学習時間を毎日確保できる計算になります。
3. 昼休みの15分を使う
昼食後の15分を学習に充てるだけでも、1ヶ月で5時間以上になります。スマホで動画講座を見たり、参考書を数ページ読んだりする「マイクロ学習」は、短時間でも継続することで着実にスキルが積み上がります。
4. 「ながら学習」を取り入れる
家事をしながら音声教材を聴く、筋トレしながらポッドキャストで情報を得るなど、何かをしながらインプットする方法も有効です。特にリスニング力を鍛えたい英語学習や、知識系の資格勉強との相性が良いです。
ながら学習では、耳をふさがずに周囲の音も聞こえるタイプのイヤホンが使いやすいという声もあります。家事の途中でも家族の呼びかけに気づけるので、ながら聴きのハードルが下がります。

5. SNS・動画サイトの利用時間を見直す
スマホのスクリーンタイムを確認してみると、SNSや動画サイトに1日1〜2時間以上費やしている方は意外と多いものです。そのうちの30分だけを学習時間に置き換えるだけでも、月に15時間の勉強時間が生まれます。
「SNSを完全にやめる」必要はありませんが、利用時間を意識的に制限することで、勉強に回せる時間は確実に増えます。スマホのスクリーンタイム制限機能を活用するのもおすすめです。
6. 曜日ごとに学習テーマを決める
「今日は何を勉強しよう」と考える時間を省くために、曜日ごとに学習テーマを固定しておくと効率的です。たとえば、月水金はプログラミング、火木は英語、土日は資格の過去問演習、というようにルーティン化すると、迷わずすぐに勉強を始められます。
7. 勉強する場所を決めておく
自宅だと集中できない場合は、カフェやコワーキングスペース、図書館など、自分が集中しやすい場所をあらかじめ決めておくとよいでしょう。場所を変えることで気分転換にもなり、学習のモチベーションを維持しやすくなります。
最近は「勉強カフェ」のような社会人向けの自習スペースも増えています。月額制で利用できるため、定期的に通う場所として検討してみる価値はあります。
一方で「自宅でやるしかない日」もあります。生活音が気になって集中が切れてしまうタイプの方は、耳栓を1つ引き出しに入れておくと、机に向かうハードルを下げられます。
- まずは1日30分からスタートする
- 朝・通勤・昼休みのスキマ時間を活用する
- ながら学習で移動や家事の時間を有効活用する
- SNSの利用時間を見直して学習に置き換える
- 曜日ごとのテーマと学習場所を固定する
勉強を継続するための仕組みづくり
勉強時間を確保しても、継続できなければ成果にはつながりません。ここでは、学習を長く続けるための仕組みづくりのコツを紹介します。
小さな目標を設定する
いきなり「半年で資格取得」のような大きな目標を立てると、途中で挫折しやすくなります。まずは「今週はテキストの第1章を終わらせる」「今月中に動画講座を5本視聴する」など、達成しやすい小さな目標を設定しましょう。
学習記録をつける
勉強した内容と時間を記録に残すことで、自分の進捗を可視化できます。手帳やアプリに記録をつけておくと「これだけやったんだ」という達成感が得られ、モチベーション維持に役立ちます。学習記録アプリの「Studyplus」や「Focus To-Do」などを活用するのもおすすめです。
アプリだと開くのが面倒という方は、紙のスタディプランナーに書き込むスタイルも根強い人気があります。机に開きっぱなしにしておけるぶん、記録が続きやすいという声もあります。
仲間やコミュニティを見つける
同じ目標を持つ仲間と一緒に学ぶことで、モチベーションを維持しやすくなります。オンライン学習コミュニティやSNSのグループに参加して、学習の進捗を報告し合うのも効果的です。

社会人の勉強に活用できるオンライン学習サービス
スキマ時間を活用した学習に役立つオンライン学習サービスをいくつか紹介します。
Udemy(ユーデミー)
Udemyは買い切り型の動画学習プラットフォームで、プログラミング・マーケティング・デザイン・ビジネススキルなど幅広いジャンルの講座が揃っています。セール時には多くの講座が大幅割引で購入できるため、費用を抑えて学べます。スマホアプリでの視聴にも対応しており、通勤時間や空き時間に学習しやすいのが特徴です。
公式サイト:Udemy
Schoo(スクー)
Schooは生放送授業と録画授業の両方を提供するオンライン学習サービスです。生放送は無料で視聴でき、質問やコメントでリアルタイムに参加できます。プレミアムプラン(月額980円・税込)に加入すると、過去の録画授業も見放題になります。
公式サイト:Schoo
スタディング
スタディングは資格取得に特化したオンライン学習サービスで、簿記、FP、宅建、中小企業診断士などの人気資格に対応しています。スマホ完結型で設計されているため、通勤時間や休憩時間の学習にぴったりです。動画講義・テキスト・問題演習がすべてスマホで完結します。
時間帯別の効率的な学習方法
時間帯によって脳の状態は異なるため、それぞれの時間帯に適した学習内容を割り当てることで効率がアップします。
朝(6:00〜8:00):思考系の学習
起床後の朝の時間は脳がクリアな状態です。論理的思考が必要な学習、たとえばプログラミングや数学、資格試験の過去問演習など、集中力を要する課題に取り組むのに適しています。
冬場は6時台でもまだ暗く、部屋の照明だけだと手元が見づらいこともあります。机に置ける明るさ調整つきのライトがあると、早朝の学習環境を整えやすくなります。
昼(12:00〜13:00):軽めのインプット
昼食後は眠気が出やすい時間帯です。軽めのインプット、たとえばニュース記事を読んだり、短めの動画講座を視聴したりするのに向いています。
夜(20:00〜22:00):暗記系の学習
就寝前の時間は暗記系の学習に適しているとされています。英単語の暗記や、資格試験の用語確認などを行うと、睡眠中の記憶定着効果が期待できます。
勉強のために睡眠時間を削るのは逆効果です。睡眠不足は記憶の定着を妨げ、翌日のパフォーマンスも低下させます。勉強時間の確保は、睡眠時間を守ったうえで行いましょう。

よくある質問(Q&A)
Q. 仕事が不規則で決まった時間に勉強できません。どうすればいいですか?
決まった時間に勉強するのが難しい場合は、「時間」ではなく「行動」に紐づける方法がおすすめです。たとえば「電車に乗ったらアプリを開く」「寝る前に10分だけテキストを読む」というように、日常の行動に学習を組み込むと習慣化しやすくなります。
Q. どのくらいの勉強時間を確保すれば成果が出ますか?
目標によりますが、1日30分〜1時間の学習を3ヶ月以上継続すれば、目に見える変化が現れ始めます。大切なのは長時間学ぶことよりも、毎日少しずつでも続けることです。
Q. モチベーションが続かないときはどうすればいいですか?
モチベーションに頼らず、仕組みで解決するのがおすすめです。学習する時間と場所を固定する、学習記録アプリで進捗を可視化する、一緒に学ぶ仲間を見つけるなど、「やらざるを得ない環境」を作ることで継続しやすくなります。
仕組み化の第一歩としてよく使われるのが、時間を区切る道具です。「25分だけ」とタイマーをセットしてから始めると、気分に左右されずに机に向かいやすくなります。
Q. 何を勉強すればいいか決まっていません
まずは「今の仕事に直結するスキル」か「将来のキャリアに必要なスキル」のどちらかに絞るのがおすすめです。Excel・プログラミング・英語・マーケティングなど、汎用性が高いスキルから始めると、学んだことをすぐに活かしやすいです。
まとめ
社会人が勉強時間を確保するには、長い時間を一気に作ろうとするのではなく、スキマ時間を効率よく活用することが重要です。朝の30分、通勤時間、昼休みの15分など、日常のなかに学習の時間を組み込む工夫をしましょう。
UdemyやSchoo、スタディングなどのオンライン学習サービスを活用すれば、スマホひとつで通勤中でも休憩中でも学習を進められます。大切なのは「時間があるから勉強する」のではなく「時間を作って勉強する」という意識です。
まずは今日から1日15分だけでも学習時間を確保してみてください。小さな一歩の積み重ねが、半年後・1年後のキャリアを大きく変える力になります。


