社労士(社会保険労務士)は、労働法や社会保険の専門家として高いニーズがある国家資格です。企業の人事・労務部門はもちろん、独立開業の道も開ける魅力的な資格として人気があります。
ただし試験の難易度は高く、合格率は例年5〜7%前後で推移しています。試験科目は選択式8科目・択一式7科目にわたり(社会保険労務士試験オフィシャルサイトより)、学習時間は800〜1000時間が必要といわれています。この難関資格に挑むには、効率的な学習方法が合否を大きく左右します。
そこで多くの受験生が活用しているのが動画講座です。膨大な試験範囲を体系的に学べる動画講座は、忙しい社会人にとって強い味方になります。この記事では、社労士試験対策におすすめの動画講座を紹介しつつ、動画学習を最大限に活かす合格戦略を解説していきます。

社労士試験で動画講座が重要な理由
社労士試験の出題範囲は「労働基準法」「労働安全衛生法」「労働者災害補償保険法」「雇用保険法」「労働保険の保険料の徴収等に関する法律」「健康保険法」「国民年金法」「厚生年金保険法」に一般常識(労働・社会保険)を加えた幅広い法令に及び、試験科目は選択式8科目・択一式7科目です。テキストだけで全科目をカバーしようとすると、膨大な時間がかかるうえに理解が浅くなりがちです。
動画講座なら、講師がポイントを絞って解説してくれるため、各科目の「試験で問われるのはここ」という重要度の濃淡が見えやすいです。また、法律の条文をそのまま読んでも頭に入りませんが、動画で具体的な事例とセットで解説されると記憶に残りやすくなります。
年金制度は「国民年金」「厚生年金」「障害年金」「遺族年金」と種類が多く、それぞれの給付要件や計算方法が複雑です。テキストの一覧表を眺めるだけでは理解が追いつきませんが、動画で「Aさんは厚生年金に25年加入していたケースでは……」と具体例で解説されると、制度の仕組みが立体的に見えてきます。
長期戦になるからこそ、モチベーションを維持しやすい動画講座の存在は大きいです。テキストを読み続ける単調な学習に比べて、講師の声を聞きながら学ぶほうが集中力を保ちやすいという受験生の口コミは多いです。
- 選択式8科目・択一式7科目の膨大な範囲を効率的にカバーできる
- 講師の解説で重要ポイントの濃淡がわかる
- 年金制度など複雑な内容も具体例で理解しやすい
- 長期学習のモチベーション維持に動画が効果的
一方で、これだけの科目の知識を頭の中だけで整理するのは難しいです。動画で理解した内容を書き込める市販テキストを手元に置いておくと、「どこまで進んだか」が目に見える形で残るので、長丁場でも迷子になりにくいです。
社労士試験のおすすめ動画講座
スタディング 社労士講座
スタディングの社労士講座は業界の中でも手頃な価格帯で受講できるのが魅力です。1動画5分単位の短い講義で構成されており、スマホだけで学習が完結する設計になっています。
公式サイトでは、2025年度のカリキュラム修了者の合格率63.16%、2025年の合格者353名と紹介されており(2026年10月時点)、コスパの良さで選ぶならスタディングは有力な選択肢です。AI問題復習機能が搭載されており、苦手な問題を自動で出題してくれるので、弱点克服にも役立ちます。学習フロー機能で「次に何を学ぶべきか」が常にわかるのも独学者には嬉しい機能です。
公式サイト:スタディング 社労士講座
社労士試験の公式情報は全国社会保険労務士会連合会試験センターで確認できます。
フォーサイト 社労士講座
フォーサイトの社労士講座は、フルカラーテキストと高品質な講義動画のバランスが良い講座です。合格点を効率よく超えることに特化したカリキュラムで、「出る順」に学習できる構成になっています。
不合格時の全額返金保証制度もあるため、安心して学習に集中できる環境が整っています。eラーニングシステムでスマホからの学習も快適です。特に講義動画の画質と音質が高く、長時間視聴しても疲れにくいと好評です。
それでも1日2〜3時間、画面と向き合う日が何か月も続くのが社労士の学習です。目のつらさが気になる方は、学習用にメガネを1本用意しておくという手もあります。

ユーキャン 社労士講座
ユーキャンの社労士講座は、過去10年間(2015年~2024年の試験)で1,483名の合格者を輩出していると公式サイトで紹介されています(受講生アンケートの回答による数字)。メインテキスト10冊分の動画が1本あたり5〜6分程度に分割されているので、スキマ時間を活用しやすいです。
テキスト・動画・問題集・添削がセットになった総合講座で、学習の進め方に迷いにくいのが特徴です。質問対応もあるため、独学の不安を軽減できます。添削指導は全7回あり、自分の理解度を客観的にチェックできるのがメリットです。
ヤマ予備 社労士講座
ヤマ予備はすべての社労士講座が月額4,400円(税込、2026年10月時点)で受け放題というサブスクリプション型の講座です。スマホ・PC・タブレットなどさまざまなデバイスで視聴でき、コストを抑えながら学習したい方に向いています。なお、月額制は10か月以上の継続を前提とした割引サービスで、10か月より前に解約すると割引対象外として返金計算されるため、申し込み前に条件を確認しておきましょう。
大原 社労士講座
大手予備校の大原では、社労士試験対策の講義動画を中心にした通信講座を提供しています。長年の指導実績に基づいたカリキュラムで、体系的に学習を進めたい方におすすめです。通学講座との併用も可能なので、直前期だけ教室で集中学習するといった使い方もできます。
クレアール 社労士講座
クレアールの「非常識合格法」は、試験に出やすい範囲に絞って効率よく学ぶ学習方法です。動画講義は1本あたり30分程度で、集中力が途切れにくい長さに設計されています。質問対応も無制限で利用でき、独学でもサポートが充実しています。
社労士試験の動画学習を成功させる合格戦略
学習スケジュールを逆算で組む
社労士試験は例年8月に実施されます。800〜1000時間の学習時間を確保するなら、試験の10か月〜1年前から学習を開始するのが理想です。動画講座のカリキュラムに沿って、月単位の学習計画を立てましょう。
たとえば10か月計画なら、最初の6か月でインプット(動画視聴+テキスト読み込み)、残り4か月でアウトプット(問題演習+模擬試験)という配分が一般的です。
インプットとアウトプットの比率は3:7
動画でのインプットは大切ですが、それ以上に問題演習が重要です。動画視聴に3割、問題演習に7割の時間配分を意識すると、得点力が効率よく上がります。特に選択式試験は「正確な知識」が問われるため、問題演習を通じて知識の精度を高めることが欠かせません。
その7割を支えるのが問題集です。講座付属の演習に加えて、市販の過去問題集を1冊回しておくと、出題のクセや聞かれ方の違いに気づきやすくなります。
横断学習で知識を整理する
社労士の各科目は似た制度や用語が多く、混乱しやすいです。「健康保険と国民健康保険の違い」「雇用保険と労災保険の給付の違い」「国民年金と厚生年金の給付額の計算方法」など、科目をまたいだ横断整理を動画で学ぶと知識が定着しやすくなります。多くの動画講座では横断整理の専用講義が用意されています。
法改正情報を毎年チェックする
社労士試験は法改正からの出題が多いです。労働基準法や年金関連法は改正頻度が高いため、動画講座の法改正対応講義は必ず視聴して、最新の改正ポイントを押さえておきましょう。
一般常識対策は幅広くアンテナを張る
社労士試験の「労務管理その他の労働に関する一般常識」と「社会保険に関する一般常識」は、出題範囲が非常に広いです。白書や統計データからの出題もあるため、動画講座の直前対策講義で最新のデータを確認しておくことが大切です。

社労士試験は択一式と選択式の両方で基準点が設定されています。各科目に足切り点があり、1科目でも基準点を下回ると不合格になるため、苦手科目を作らないことが重要です。動画講座を活用して、全科目まんべんなく学習しましょう。
社労士の動画講座に関するよくある質問
Q. 独学で社労士試験に合格できる?
独学での合格は可能ですが、難易度が高いため動画講座の活用を強くおすすめします。テキストだけの完全独学よりも、動画講座を使ったほうが合格までの時間を短縮できる場合が多いです。
Q. 動画講座はいつ頃から始めるべき?
試験の約1年前(前年の秋頃)から始めるのが理想的です。ただし各講座の開講タイミングもあるので、公式サイトで確認して計画を立ててください。
Q. 仕事をしながらでも合格できる?
社労士試験の合格者の多くは社会人です。動画講座のスキマ時間学習を活用すれば、仕事と両立しながらでも十分合格を目指せます。平日は通勤時間に動画視聴、休日にまとめて問題演習というスタイルが多いです。
ただ、通勤中の車内は音が大きく、講師の声を聞き取ろうとして音量を上げがちです。周囲の音を抑えられるイヤホンがあると、混雑した電車内でも講義に集中しやすくなります。
Q. 何回で合格する人が多い?
1回で合格する方もいますが、2〜3回目の受験で合格する方のほうが多いです。焦らず計画的に学習を続けることが大切です。動画講座は繰り返し視聴できるので、2年目以降も教材を活用しやすいです。

まとめ
社労士試験は合格率の低い難関資格ですが、動画講座を活用すれば膨大な試験範囲を効率的に学習できます。スタディングやフォーサイトなど、実績のある動画講座を選んで、計画的に学習を進めていきましょう。
合格戦略のポイントは「早めのスタート」「アウトプット重視」「横断学習で知識整理」「法改正対応」「一般常識の幅広いカバー」の5つです。動画講座の力を最大限に活かして、難関突破を目指してください。


